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伝統は今を生きる

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【ライター】たかつじゅんや 愛知県三河エリアでフォトグラファー/映像作家として活躍する同氏。伝統工芸にまつわる映像制作や商品プロデュースに関わる彼が「暮らしの中で伝統工芸を愛用す… もっと読む
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#伝統工芸

伝統工芸と伝統工芸がコラボ!地元サウナ向けに「オリジナルサウナハット」をつくってみた

伝統は今を生きる vol.31 みなさんこんにちは。フォトグラファーのたかつです。 日中気温が30度を超える日があったかと思えば、朝夕はいきなり寒い日があったりと、カラダが参ってしまいそうな日が続いておりますが、体調など崩されていないでしょうか。 僕も仕事柄、外で撮影することが多く、日や朝晩でこれだけ気温差があったりすると頭痛に悩まされたり何かと体調に変化が起きやすいです(年でしょうか…?) それはさておき、僕は以前よりカラダのリフレッシュ方法として「サウナ」をよく利用

徳川家康が愛した香りで癒される

伝統は今を生きる vol.30 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 4月になり新生活が始まりました。 町中にはフレッシュな若者達が溢れていて本当に清々しいですね。 新社会人や新入学生のみなさん、おめでとうございます。 これからの皆さんの活躍を心よりお祈り申し上げます。 僕が新人だったのはだいぶ昔のことですが、今もその時のことを鮮明に覚えています。 色々と先輩方や上司に迷惑を掛けた生意気な若者でした。 新生活というのは夢と希望に満ち溢れ、ワクワクしたものです。

「伊勢木綿」唯一の織元は、ゆっくり、したたかに生き続ける

伝統は今を生きる vol.29 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 日中は暖かくなり、例年より早く桜の季節となりましたね。 仕事は変わらず忙しいですが、こんな気候になってくるとどこか小旅行したい気分になってきます。 今回は愛知から少し足を伸ばして、三重県津市にある伝統工芸「伊勢木綿」の織元さんを訪問。伊勢木綿の今についてお話を伺ってきました。 僕は愛知県の伝統生地である知多木綿でサウナハットやコーヒーフィルターなどをつくって販売するほど「木綿大好き人間」なので、今

保存期間は1000年以上!? カメラ好きに伝えたい、神の紙「伊勢和紙」

伝統は今を生きる vol.24 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 いま僕はとある仕事の打合せをしに三重県伊勢市に来ています。 いつもは車で行くのですが、今回は電車の旅。 名古屋から近鉄特急に揺られること約1時間30分で到着するので、程よい距離感です。 打合せの前に少しだけ伊勢の町を散策しました。 こちらに来る際は伊勢神宮やおかげ横丁に直行というルートが定番だったため気づかなかったのですが、伊勢市駅前には渋い建物や味わい深い商店街などがあり、とても懐かしい空気が流

古えのカメラで記念撮影を 〜寫眞館(しゃしんかん)活動報告

伝統は今を生きる vol.22 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 今回は、僕が最近取り組んでいるお仕事の話をしたいと思います。 それは、昔ながらのカメラを使用した寫眞館(写真館)の企画です。 みなさんが住んでいる町にも「写真館」があるのではないでしょうか? 入学式や七五三など、何かの記念やお祝いにめかしこんで写真を撮りに行く場所です。 一度は利用したことがあるという方も多いのではないでしょうか。 しかし近年、以前はどこの町にも必ずあった写真館が少しずつ減少して

「暖簾(のれん)」の入り口をくぐってみた

伝統は今を生きる vol.21 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 みなさんの身近には「暖簾(のれん)」ってありますか? 家には無いとしても、この日本に暮らしている限り「見たことがない!」という方はいないのではないかと思います。実は僕のスタジオには暖簾があって、他の方よりは身近な存在だったりするのですが、実は暖簾についてはほとんど知らないことばかりです。今回は改めてそんな暖簾について調べてみたいと思います。 実は「暖簾」は日本特有の文化 そもそも暖簾とはどういうも

サスティナブルをファッショナブルに 〜草木染めに染まる

伝統は今を生きる vol.20 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 ついに「伝統は今を生きる」の記事も20回目となりました。日頃ご覧いただいている皆様ありがとうございます。これからも「伝統」について知ってもらえる記事を発信していきますので、応援よろしくお願いいたします。 さて、記念すべき今回の記事は、伝統的な染色技法「草木染め」についてご紹介します。 近年は「サスティナブル社会の実現」というテーマが注目されていますが、この草木染めという伝統技法もサスティナブルの

3年ぶりの有松絞りまつりへ 

伝統は今を生きる vol.17 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 今回の記事では今月6月4日・5日、実に3年ぶりに開催された「第38回 有松絞りまつり」にプライベートで訪れましたので、こちらのレポートをしていきたいと思います。 コロナ禍で中止となっていた有松絞りまつり 愛知が誇る伝統工芸「有松絞り」が生まれた町、名古屋市有松地区。 織田信長が今川義元を討ち取ったことで有名な「桶狭間の戦い」の舞台でもある桶狭間から車で10分ほどの場所にあり、2019年には日本遺産

知多木綿のオリジナルアイテムを作ってみた 

伝統は今を生きる vol.16 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 いきなり自社サービスの宣伝で大変恐縮ではございますが、このたびスタジオ内に『YELLOW COFFEE LAB』という体験型コーヒーショップをオープンしました。 完全予約制&不定期開店のなんともゆるいショップとなります。 そんな当店では、ある地元素材を使った自社開発商品を販売しています。 以前ご紹介させていただいた『知多木綿』のアイテムです。 ※知多木綿について詳しくはこちら記事をご覧いただけれ

モダンでおしゃれ!日本の履物をふだん使いに 

伝統は今を生きる vol.15
 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 「おしゃれは足元から」とよく言いますよね。 みなさんはその選択肢に、下駄・草履・雪駄といった日本の伝統的な履物を入れていますでしょうか? 僕は仕事でファッションブランドを撮影することがあり実感しているのですが、ここ数年、日本の伝統的な履物の良さを見直そうというちょっとしたブームが起きています。アパレルブランドが伝統的な履物をアレンジしたシューズを発売したり、「雪駄×スニーカ」という意外な組み合

盆栽は、もっと自由に楽しめる

伝統は今を生きる vol.14 春のとある日のことです。 僕は撮影の仕事で、東京西麻布にある高級スーツテーラーのアトリエを訪れていました。 そのとき見かけたのが、高級感のあるクラシックな内装の中に置かれた見事な「盆栽」。 「かっこいい…」 心の中でつぶやいて、思わずシャッターをきっていました。 和のものである盆栽が、こうも洋式のインテリアに合うなんて。 「盆栽=和」という、僕の中の固定概念が音を立てて崩れ落ちた瞬間でした。 オーナーにアトリエに盆栽を飾っている理由を聞

伊勢和紙で写真印刷を楽しもう

伝統は今を生きる vol.12
 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 突然ですが、みなさんは「和紙」って使ったことがありますか? 手紙をしたためる際の便箋以外で和紙を普段使いしている方は少ないかと思いますが、実は東海地方には「美濃和紙」「山中和紙」「小原和紙」「三河森下紙」「伊勢和紙」「深野和紙」とさまざまな和紙の産地があります。 今回は、その中の「伊勢和紙」を生活に取り入れてみます。三重県伊勢市に古くから伝わる由緒正しい和紙です。 伊勢和紙との出会い僕が伊勢和

「知多木綿」をふだん使いしよう

伝統は今を生きる vol.11
 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 みなさんはいま着ている服がどこで作られたものか、ふだんから意識していますでしょうか? 中国、インドネシア、ベトナム、そして日本… 私たちがふだん着ている服は様々な国や地域で作られており、最近の世の中の流れもあって「どこで作られた服なのか」が購入の際のひとつの目安になっている方も少なくないのではないかと思います。 それでは、いま自分が着ている「服の生地」がどこで作られたものか考えたことはあります

和蝋燭のやさしい光を防災に

伝統は今を生きる vol.10
 こんにちは。フォトグラファーのたかつです。 僕が連載させていただいている『伝統は今を生きる』も、記念すべき10回目を迎えることができました。これも日頃から応援してくださる皆様のおかげです。 本当にありがとうございます。 さて、今回は「防災」についての記事を書いていこうと思います。 3月と言えば、忘れてはいけないのが「東日本大震災」。 2011年3月11日に東北地方で大地震が発生。12都道府県で18,425人もの死者・行方不明者が出てし