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3年ぶりの有松絞りまつりへ 
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3年ぶりの有松絞りまつりへ 

伝統は今を生きる vol.17

こんにちは。フォトグラファーのたかつです。
今回の記事では今月6月4日・5日、実に3年ぶりに開催された「第38回 有松絞りまつり」にプライベートで訪れましたので、こちらのレポートをしていきたいと思います。


コロナ禍で中止となっていた有松絞りまつり


愛知が誇る伝統工芸「有松絞り」が生まれた町、名古屋市有松地区。
織田信長が今川義元を討ち取ったことで有名な「桶狭間の戦い」の舞台でもある桶狭間から車で10分ほどの場所にあり、2019年には日本遺産として認定されるなど古き良き町並みを今も大切にしている地区です。
一方で名古屋鉄道の線路を挟んだ北側には新興住宅地やショッピングモールがあり、若いご家族にも住みやすいまちづくりが行われています。

そんな有松では毎年6月第1週目に「有松絞りまつり」が開催されていたのですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響から2020年・2021年は残念ながら中止となってしまっていました。久しぶりの絞りまつりの開催は、有松地区の方々だけでなく全国の絞りファンの方々にとっても待望の瞬間でした。


お祭りで賑わう有松の町をそぞろ歩く


ちなみに今回はお祭りのレポートということで、せっかくなら童心を思いだしながら参加しようと中学時代からの友人と訪れました。

午前10時―――
名鉄有松駅の改札口にて待ち合わせ。
3年ぶりの開催というだけあり、駅周辺にはなかなかの混み具合です。
駅に設置されていたパンフレットも残りわずかという状況から盛況ぶりがうかがえます。

友人と合流していざ出発。
たわいもない話をしながら、町を散策しつつお祭りを楽しむことにしました。
まずは、有松地区の中で僕が好きなスポット「柳の木の道」を歩きます。
有松駅南口からメインの通りに向かう道ですが、
ここは普段は人通りが少なく、落ち着いた雰囲気がとても好きなのです。この日はお祭りということで絞りのタペストリーも飾られていました。

柳の木の道を抜けると、メイン通りとなる「旧東海道」に出ます。
思った以上の、人、人、人!
みなさん絞りまつりの開催を今か今かと待っていたのかもしれません。
多くの人たちが店舗や露天で買い物や散策を楽しんでいました。

通りを東に歩くと、有松絞りの歴史を学べる「有松・鳴海絞会館」があります。
お祭りらしく、有松絞りのご当地マスコットもいました。
名前は「しぼりー」です。

なかなか愛嬌のある顔をしています。普段は有松・鳴海絞会館の1階でお客さんを見守っている可愛いヤツです。

しぼりーに別れを告げてさらに歩くと、
カメラを携えた方々が集まっているのを見つけました。その中心には、なぜか有松絞りには関係のなさそうなフクロウがいます。
こういう予想外の出会いもお祭りならではですよね。

旧東海道をどんどん歩きます。
お祭りには欠かせない「山車(だし)」が見えてきました。

有松には3台の山車があり、これらすべてにカラクリが仕掛けられています。山車はとても大きく豪華な装飾が施されており、今では大変希少価値があるものだそう。秋のお祭り(秋季大祭)にはこの山車を男衆が引き町を練り歩きます。

話しに聞いたところ、2020年と2021年は山車を使った行事を行えなかったので、カラクリをはじめとする山車のさまざまなところが傷んでいたそうです。
「今年お祭りができて本当によかった。開催できなかったら損傷を見つけることもできなかったから。こういうクラシックなものを守り続けるには、毎年動かして手入れしないとすぐに朽ちてしまうんですよ」
とお祭り関係者の方もおっしゃっていました。

ちなみにお祭りの期間中、旧東海道は歩行者天国に。
優雅な有松絞りの浴衣達がところどころに展示されています。
このような屋外展示もお祭り感があっていいですね。

街道の西側も見てみましょう。

歩いていると何やら背の高い何かが近づいてきました。

天狗です。

有松では天狗と猩猩(しょうじょう)の昔話が有名です。
このため有松のお祭りでは必ずと言っていいほど、背の高い天狗と猩猩が練り歩き、子供達の頭を箒のような道具で軽く叩きます。これには無病息災の意味が込められているのですが、その風貌から子供達から恐れられているようです。秋田のナマハゲの文化に似ていますね。昔ながらの素敵な風習です。

そして町のいたるところから笛や鼓の音も聞こえてきます。
「山車のからくり人形の実演」が行われていたので、少しだけ動画で撮影してみました。
こういう音や空気感って地方のお祭り独特の味があって大好きです。


通りには「絞り染めの体験」ができる店舗もありました。
こちらは普段は染色を生業にされているところですが、お祭りの日にはこのように一般開放して有松絞りの制作を気軽に体験できる場所になっています。ちょっとのぞいてみましたが、みなさん真剣な表情です。


しばらくすると有松を代表する建物のひとつ「竹田邸」が見えてきました。




立派な建物です。お祭りの日には街道沿いの壁を取り払い、開放的な雰囲気で有松絞りの商品を販売していました。昔はこのように街道に向けて解放した店先で絞りを販売するのがあたり前だったんだとか。現代だと逆に新鮮に感じますね。

最後に、当日のみ有松天満社で開催されていた「アリマツーケット」にも立ち寄りました。
こちらは旧東海道の露天やお店とはテイストが違い、若い方が好きそうなジャンルの露天が出店されているようでした。

天満社名物の長い階段。
頂上にも店舗があるということを聞き、疲れた体に鞭を打って登りました。


頂上では、大きな有松絞りのタペストリーが僕を迎えてくれました。

キッチンカー、アクセサリー、帽子に雑貨などの店舗が、天満社という伝統的な聖域に集まり、それを目当てにまた人が集まるというのが何とも不思議で愉快でした。神社や社の本来の姿ってこういうことなのかなと感じました。


久しぶりのお祭りはやっぱり楽しい

数時間歩き回って、久しぶりの有松絞りまつりを思う存分満喫しました。

喉も乾いてきたので、そろそろ「〆の乾杯」です。
缶ビールを片手に友人とお祭りをもう一度振り返ってみると、心地よい疲れと共にノスタルジーを感じることができました。

まだまだ世間はコロナ禍で、お祭りも普段通りとはいかないでしょう。
運営方法など色々と変更しなければならないことも多いと思います。ですが、お祭りの良さは規模や内容だけではないとも感じました。

お祭りの匂い、景色、音を感じ、楽しむ人がその場にたくさんいることで、初めてお祭りは完成するのかもしれません。

今年は小規模ながらもお祭りが開催される地域が多いと聞いています。この夏はご友人やご家族と、久しぶりのお祭りを楽しんでみることをおすすめします。



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