週末は愛菜家。 vol.30

みたすくらすでの連載「週末は愛菜家」を通じて、さまざまな農家さんや新農法との出会いやアグリビジネスの最新情報などを教えていただけるようになってきました✨

今回は、特殊な光を当てるだけでいちごの免疫力がグングン上がり、病気や害虫に強い苗が育って収穫量もアップできるという不思議なライトがあると聞いてさっそく取材に！

しかもそのライト、農業メーカーではなく家電メーカーの「パナソニック」が開発した商品とのことで、さらに興味がわきました！

平針駅から徒歩15分の「ストロベリーノ下田」へ！

不思議なライトが導入されているのが、平針駅＆原駅から徒歩15分ほどにある観光農園「ストロベリーノ下田」さん。

名古屋市近郊かつ、公共交通機関でも気軽に行くことができる身近ないちご観光農園。
いちご狩りのシーズンは12月下旬から春頃までと、この季節に楽しめる贅沢体験です♪

4連棟のビニールハウスに、1万株超のいちごが植えられています。
いちごの種類は「紅ほっぺ」「ゆめのか」「よつぼし」の3種。
高設ベンチ栽培で、ちょうど子どもの目線くらいにいちごが実るので、家族のアクティビティにも最適です。

そして、こちらが不思議なライト「UV-B電球型蛍光灯」！
パナソニックの照明機器技術から開発された紫外線の光を当てることで、いちごの免疫機能が活性化されて「うどんこ病」などの発生を抑えるんですって。

昼間の写真ちょっとでわかりにくいですが、青白い光です。
紫外線を使っていちごを日焼けしたような状態にすることで、元気にするそう。

今回、UV-B電球型蛍光灯を紹介してくれたのが販売代理店の大江誠さん。
大江さんはブランディング会社の代表をしながら、農業資材の代理店も経営するユニークなビジネスマン。

ストロベリーノ下田オーナーの小池貞治さん。小池さんは不動産業を行いながら農業ビジネスに参入して観光農園をはじめたそう。

いちご農家にとって「うどんこ病」と「ハダニ」が永遠の天敵です。
UV-B電球型蛍光灯の導入によって、毎年悩まされていたうどんこ病が今年は発生していないそうで、笑顔で取材に応じてくれました。
ライトの力で病害虫を減らせれば、そのぶん人出や農薬も減らすことが可能です。コスト面でも安全面でも非常に優れた商品ですね。

UV-B電球型蛍光灯は設置もラクラク。ストロベリーノ下田では、120個ほどの施工がわずか2日で完了できたそうです。

取材をしたのは12月の下旬ごろ。農園オープンを間近に控え、大粒のいちごたちが元気よく育っていました。試食させていただきましたが、摘みたての完熟いちごはスーパーで買うものとは一味も二味も違います♪

UV-B電球型蛍光灯にプラスして、ハダニの天敵となる2種のダニを使って被害を減らす「バンカーシート」も取り入れられていました。こちらも農薬を減らす有効な取り組みだそう。“虫を使って虫をやっつける”すごいアイデアですね！

さらに、根にできるだけたくさんの酸素がいきわたるよう「ナノバブル水」を活用して、元気な苗づくりを進めています。苗を元気に保つことが、おいしくて安全ないちごを育てる秘訣なんですね！

レンタル畑やおいしいコーヒー＆スイーツも楽しめます♪

ストロベリーノ下田のすぐ隣には、手ぶらで野菜づくりが楽しめる会員制の市民農園「郊外田園クラブ」もありました！

都会にほど近い場所で大地と触れ合い、クラブハウスではお料理も楽しめます。

そして2022年11月、道路を挟んだ向かい側に、カフェテラス「KOTONOKA」が新規オープンしました！

プロデューサーの市岡優也さんはコーヒーの専門家・バリスタとして東京で活躍し、数多くのカフェプロデュースも手がけてきた敏腕。地元にUターンして、理想のカフェテラス立ち上げの夢を叶えました。

店内で焙煎したコーヒーは驚きの風味✨
お店の名前は「言の花」から。花言葉のイメージを、コーヒーの味と香りで表現しています。

「KOTONOKA」は食事やスイーツメニューも充実。
ストロベリーノ下田の採れたていちごスイーツも楽しめます♪

以前の取材では大手自動車部品メーカーが農業に本格参入している事例を紹介しましたが、やはり農業のスマート化にはたくさんの可能性が秘められていそうです。
最先端の技術によって農薬を使わない野菜が安定的に収穫できたら担い手ももっと増えそうですし、農作物を育てるだけでなく、食を楽しむ場を一緒に提供していくことで、人と笑顔が集まる輪が広がっていきますね♪